修士論文コース(博士前期課程)

修士論文コース

15分野のコースがあり、それぞれの専門分野において、教育研究能力を有する人材の育成をめざす教育目的にそって、看護学の発展に寄与できる教育を行っています。

看護技術学分野

臨床で行っている看護技術の方法や効果などに関しての疑問を文献を基に検討し、研究課題を明らかにしていきます。そして、これまでの方法よりも良いと考える看護技術について、様々な測定機器等を用いて身体に与える影響を測定したり、心地よさや症状緩和などの主観的なデータも調査票等を用いて測定し、その看護技術の評価を行います。この研究のプロセスにおいて、研究の基盤となる論理的考え方をトレーニングしていきます。

看護情報学分野

看護情報学分野では、量的研究の実践力の育成を目指し、指導を行います。そして、量的研究により、関連因子の検証や、介入効果の検証などを行います。看護情報学分野の大学院教育などについては、看護情報学分野のwebサイト(http://www.nursing.osakafu-u.ac.jp/nursinginformatics/)もご覧ください。

看護管理学分野

リーダーシップに関する研究者であるハイフェッツの「ダンスフロアとバルコニー」という言葉があります。日々実践する看護の場がダンスフロアだとすれば、バルコニーはその看護の場を一歩高い場所から眺めてみる場といえるでしょう。看護管理学を学ぶということは自らの日々の看護実践の場をバルコニーから眺めてみることを経験することにあたります。

看護教育学分野

本分野の博士前期課程では、看護教育における心理・社会的課題をふまえ、基礎教育と継続教育という側面から、看護ケアの質を高めるための教育的働きかけと教育環境の整備に関する知識と技術を学びます。また、近年の学習理論をふまえ、看護教育方法と評価について理解を深めます。修士論文では、学生の経験・関心を尊重し、看護専門職者の発達や育成に関わる要素を課題として取り上げ、研究に取り組めるように支援しています。

急性看護学分野

急性看護実践の中で、まだ看護学で明らかになっていない事象とケアを自己の経験をもとに研究疑問を明らかにし、看護モデルを作成して急性看護の事象を探求する能力を身につけていきます。自分の関心がある看護現象を、学習過程を通して整理し、専門性の追求をする姿勢も育成していきます。

慢性看護学分野

慢性疾患の発症前、急性期から慢性期、終末期に至る様々な時期や病院、診療所、在宅介護施設など多様な場で療養する対象および家族の状況やケアの現状を明らかにしたり、必要なケアについて探究していきます。生活習慣病や糖尿病等を専門とする教員とともに討議して、学びを深め、研究へとつなげていきます。

がん看護学分野

がん医療・看護についての基本的な知識を得て、自分の興味・関心のある事象について、看護モデルを作って検証したり、研究を行ったりします。看護のエビデンスをつくっていく方法を学んでいきます。

感染看護学分野

看護ケアを行ううえで必要な感染防止技術や感染管理方法について科学的に探求し、感染看護の専門的知識・技術の向上を目指します。特に易感染患者や感染症患者のQOLの向上に向けた感染看護のあり方を実証的に探ります。

母性看護学分野

妊娠・出産・育児期の母子とその家族への支援、さまざまな発達段階、健康状態にある人へのセクシュアリティ支援を行う過程で、その基盤となるエビデンスを構築することを目指しています。周産期医療で実践する方だけでなく、さまざまな分野、男性看護職も是非一緒に学びませんか。

小児看護学分野

子どもとその家族を取り巻く社会の変化や彼らに及ぼす影響を理解し、発達理論をベースに子どもとその家族の包括的理解をもとに、彼らの最善の利益に寄与する実証的研究をしていきます。

家族看護学分野

修士論文コースでは、家族に生ずる健康問題、それに関連した要因への看護援助について家族看護の諸理論を活用し、実践的な研究を行います。家族看護学分野での専門性を高め、研究能力の開発を目指すコースです。

地域看護学分野

地域看護における健康やコミュニティに関する概念や理論を理解し、地域看護の専門性向上を目指した実践に活用できる研究を行っていきます。そのためには文献検討および地域看護研究における方法論を身につけ研究プロセスを実際に学びます。

精神看護学分野

対人関係が重要となる場の現象理解、疑問や問題の分析に必要な概念や専門的理論、モデルを学修する。その上で、課題解決に貢献する研究を行うための基礎的能力を育成します。

老年看護学分野

修士論文コースでは、医療施設、福祉施設、地域・在宅分野など、様々な生活・療養の場の特徴に応じた老年看護の専門性の確立を目指して、実践に根ざした研究を行っています。老年看護に活用できる諸理論を学び、高齢者の総合的な理解に基づいた看護実践の方法を探究していきます。

在宅看護学分野

体系だった文献検討と講義、演習での討議によって、国内外の在宅看護に関する諸問題に対する洞察力を深めます。その上で、理論やモデルを活用しながら在宅看護に関する課題解決に向けた研究活動に取り組む能力を育成します。