看護管理学分野
看護管理学分野では、医療、介護、地域におけるさまざまな看護サービスの提供の場を対象としたマネジメントに関するイシューを取り扱います。看護管理は管理者だけが学ぶものではなく、看護学生も含めすべての看護職が直面する課題に向き合うテーマであります。看護管理学を専攻する学生だけでなく、本学CNSコースを選択する学生にとっても、実践の場でさまざまな職種や組織上の職位の人たちと関わりあい、協働していくためには看護管理学についての学びを深めることはとても有意義であると考えています。
(医学書院 看護管理2018年3月号 巻頭シリーズ 大学院で学ぶ看護管理学 現場の実践から新たな「知」を生むために(14)で紹介されました。)
http://www.igaku-shoin.co.jp/journalDetail.do?journal=38138
教員紹介
志田 京子 教授
主な研究テーマ
- 看護職の倫理的成熟を目指した組織的取り組みに関する研究
- 中小規模病院の看護管理者を対象とした教育支援についてのアクションリサーチ
主な研究業績
- 中小規模病院の看護管理能力向上支援モデルの開発に関する研究(厚生労働省行政推進調査事業費補助金地域医療基盤開発推進研究事業)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000113488.html
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000157790.html - The Effects of Professional Autonomy on Employees’ Perception of Its Ethical Climate and Job Satisfaction, 27th Sigma Theta Tau International Research Congress, 2016.
http://www.nursinglibrary.org/vhl/handle/10755/601645 - よくわかる看護組織論, 久保真人, 米本倉基、勝山貴美子, 志田京子(編著)よくわかる看護組織論(2017), ミネルヴァ書房.
益 加代子 准教授
主な研究テーマ
- EPAによる外国人看護師の受け入れに関する研究
- 准看護師制度、看護師養成2年課程に関する教育に関する研究
主な研究業績
- 塚田典子, 寺本正夫, 益加代子ら(共著)(2010). 介護現場の外国人労働者-日本のケア現場はどう変わるのか-. 明石書店.
- 上野桂子、植村康生、益加代子ら(2014).介護福祉士国家試験対策テキスト「医療的ケア」. 国際厚生事業団.
- 益加代子(2012). インドネシア人看護師候補者が「看護補助者」として働くこと-帰国した看護師候補者の声-. 第38回日本保健医療社会学会大会.
- 益加代子(2013). インドネシア人看護師候補者の就労実態. 国際看護研究会第16回学術集会.
大学院生への教育
博士前期課程では、CNSコースの学生や他分野の修士論文コースの学生らとともにグループゼミを作って学ぶ機会があります。看護管理についてのトピックスをさまざまな分野の学生らと討論しあい、違うパラダイムで考えたり、論理的なコミュニケーションの大切さを学びます。修士論文コースですが、社会人学生が多く、看護管理学は実践知を活かしながら学ぶことができます。
博士後期課程では、看護管理学の研究者としての学びを深めます。管理経験や臨床経験から導かれた自身の研究疑問をもち、国内外の知見を集め質的・量的な研究手法を用いながら研究をまとめます。
授業科目
博士前期課程
修士論文コース
看護管理学特論Ⅰ、看護管理学特論Ⅱ、看護管理学演習Ⅰ、看護管理学演習Ⅱ、看護管理学特別研究
博士後期課程
看護管理・教育学特論、看護管理・教育学演習、生活支援看護学特別研究
院生の声
現在博士前期課程3名、博士後期課程1名が在籍しています。
長期履修制度を利用して4年間かけての就学をしています。臨床で経験を積み重ねていくうちにスタッフからの相談に曖昧な返答しかできず、看護管理についての理解が足りないことを実感し入学しました。臨床での疑問を研究に結びつけるプロセスを学ぶことに面白さを感じています。
活動紹介
看護経営システム研究所
他大学の看護管理学分野で活躍する教員や、府立大学の経営学分野の教員らで構成する研究所です。主な活動として、1)中小規模病院の看護管理者に対する支援事業、2)研究発表会を通じた院生交流を行っています。
国際交流
2016年には、博士前期課程の学生1名が国際学会AAPINA(Asian American Pacific Islander Nurses Association)の学術集会に参加、2018年には博士前期課程の学生3名がEAFONSに参加、うち1名がポスター発表をしました。