感染看護学分野

感染看護学分野

今日、われわれを取り巻く感染症の様相はめまぐるしく変化し、感染症に対する薬物治療が困難な危機的状況が生じているなか、感染予防と管理を行うことがますます重要となっています。

感染看護学分野ではそのような背景を踏まえ、施設内、地域で易感染状態や感染症におちいった個人および集団の対象のニーズを明確にした、より良い看護ケアと、組織的・効果的な感染管理方法について探究します。

教員紹介

佐藤 淑子 教授

主な研究テーマ

  • 感染管理に関する組織活動
  • 医療職者の感染予防に関する認識と行動

主な研究業績

  • 松田千登勢・山地佳代・佐藤淑子・江口恭子・長畑多代, 2018, 「特別養護老人ホームにおける感染管理について看護職が認識している課題」『医療の質・安全学会誌』13(4), 375-382.
  • 佐藤淑子,2017,「院内感染の社会問題化に関する一考察-新聞記事の分析を通して」『医療の質・安全学会誌』12(2),175-183.
  • 佐藤淑子・平尾百合子,2015,「我が国の病院における感染管理体制-2008年から2014年にかけての進展と課題」『奈良女子大学社会学論集』22,55-71.

喜田 雅彦 助教

主な研究テーマ

  • 易感染状態にある患者の看護
  • 感染管理に関する地域連携
  • 救急・集中治療領域の感染対策

主な研究業績

  • 喜田雅彦, 佐藤淑子,高見沢恵美子,堀井理司,2018,「病院前救急診療に携わる看護師の感染対策に関する認識と行動」『大阪府立大学看護学雑誌』24,(1),1-10.
  • 喜田雅彦, 2017,「感染症看護とせん妄」『看護技術』63(6),pp4-7.
  • 喜田雅彦,2019,「脾臓摘出後退院指導を受けた患者の感染予防行動に関する実態」第119回近畿救急医学研究会

大学院生への教育

博士前期課程では、看護ケアを行なう上で必要な感染防止技術や感染管理方法について科学的に探究し、感染看護の専門的知識・技術を修得します。また、特に易感染患者や感染症患者のQOLの向上に向けた感染看護の実践のあり方を実証的に探ります。
博士後期課程では、感染症の様相にまつわる現状をとらえ、看護ケアを行う上での感染看護学の専門的課題について多角的、総合的に探究します。また、現場における感染看護の専門職者の役割および育成方法について考究します。

授業科目

博士前期課程

修士論文コース

感染看護学特論、感染看護学援助特論、感染看護疫学論、生体感染防御論
感染看護学演習IA、感染看護学演習IIA、感染看護学特別研究

CNSコース

感染看護学特論、感染看護学援助特論、感染看護疫学論、生体感染防御論、臨床感染看護論
感染看護学演習IB、感染看護学演習IIB、感染看護学実習I、感染看護学実習II
感染看護学課題研究

博士後期課程

感染療養看護学特論、感染療養看護学演習、療養支援看護学特別研究

※ 授業科目の詳細は、大阪府立大学のシラバスをご覧下さい。

院生の声

博士前期課程 CNSコース(2018年3月修了)

大学院生

他の分野の院生とプレゼンの方向性や資料作成について検討を重ねる中で、専門分野の知識や経験から異なった視点で意見を出し合うことで協働することの重要性や難しさを学びました。

また、感染看護のCNSを目指す者として、感染管理や感染症の病態、治療の基本的な知識から実践的な内容まで学べ、何よりも個々の患者、家族を多角的な視点でより深くアセスメントすることで、最良の看護について考える大切さや楽しさを再認識することができました。

活動紹介

「地域住民を対象した手洗い講習会」(休止中)