療養支援看護学領域

専門教育 - 博士前期課程 ―
療養支援看護学領域

成人を対象とした健康上の問題を有する人々へのケアについて、看護理論を基盤に高度な専門知識と技術を修得し、研究する。
また、将来専門看護師としての機能と役割を展開するために必要な知識を修得する。

〔療養支援看護学領域 4分野〕
急性看護学   慢性看護学
がん看護学   感染看護学

周手術期およびクリティカルな状況にある患者およびその家族への、高度な看護判断と看護援助を探求するとともに、QOLの向上に寄与するアセスメント、看護介入、アドボカシー、患者教育などに関する研究能力を養う。

∇急性看護学特論

クリティカルな状況にある患者・家族の看護に主として用いられる危機理論、それに関連する概念・理論および回復を促す援助を探求し、実践への適用について検討する。

∇急性看護学援助特論Ⅰ・Ⅱ

ICU、CCU、SCU、救命救急などクリティカルな状況にある患者・家族の看護に必要な看護判断、評価方法、およびクリティカル治療管理に伴う看護援助について検討する。

慢性疾患を病む人々のQOLの向上に寄与するために、身体的、心理・社会的問題を明らかにするとともに、それらの諸研究を知り、高度なケアヘの知識と技術を修得し、看護実践能力と研究能力を養う。

∇慢性看護学特論

慢性疾患を病む人々への看護に必要な理論や概念について学び、実践と研究への適用を探求する。さらに、慢性疾患を病む人々と家族の反応や療養行動の特性、生活に及ぼす影響について議論する。

∇慢性看護学援助特論 I・II

慢性疾患を病む人々のQOLの維持と健康増進、リハビリテーション、および自己管理のために必要な個別・集団での患者教育を探求する。また、慢性疾患患者の診断や治療に伴う看護支援と評価方法、患者や家族が直面する倫理的課題とそのためのアプローチ法を検討する。

がん患者と家族への看護に適用される概念・理論をふまえ、がんとともに生き、QOLを充実させるための看護援助を科学的に探求する。また、がん患者の苦痛・苦悩に対して、倫理的視点を含めた高度な看護判断に基づいた看護援助技術を探求する。さらに、がんをめぐる健康上の諸問題に関して、看護学の視点から実際的な看護現象を通して実証的な看護研究を行う。

∇がん看護学特論

がん患者と家族への看護に用いられる看護介入モデルについて探求する。また、がん患者と家族への看護に主に用いられる概念・理論について探求するとともに、実践および研究への適用について検討する。

∇がん看護学特援助論

がんの様々な治療および状況に伴う患者・家族への看護援助技術について、基礎となる理論、方法論、評価方法等について探求する。また、上記で学んだ内容およびがん看護学特論で学んだ理論と文献とを活用して、特定のがん患者・家族に対する看護援助について検討する。

看護ケアを行ううえで必要な感染防止技術や感染管理方法について科学的に探求し、感染看護の専門的知識・技術を修得する。また、特に易感染患者や感染症患者のQOLの向上に向けた感染看護活動のあり方を実証的に探る。

∇感染看護学特論

消毒、滅菌、無菌操作の基礎および病院感染の問題に対する臨床的応用に加え、今日の病院内の感染症の様相およびそれらの感染症に関連する問題の特徴をふまえた適切な感染防止方法について検討する。また、市中感染の問題として、今日の世界における感染症の特徴と予防方法について探る。

∇感染看護学援助特論

地域や施設における感染症を起こす要因と流行について検討する。また、小児から高齢者までの感染症患者の特徴をふまえた治療および看護方法について探る。